胃カメラ検査とは

胃カメラ検査とは、口、または鼻から内視鏡（細いファイバースコープ）を挿入し、食道・胃・十二指腸などの上部消化管を、カメラで直接、観察する検査です。
慢性胃炎や胃・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などの診断ができるほか、胃がんや食道がんの早期発見に大きく貢献する検査です。

胃カメラ検査でわかる疾患

• 慢性胃炎
• 胃・十二指腸潰瘍
• ヘリコバクター・ピロリ菌感染症
• 逆流性食道炎
• 胃ポリープ
• 胃がん
• 食道がん
• 十二指腸がん
• 胃アニサキス症
• 機能性ディスペプシア
• 十二指腸潰瘍
• 十二指腸ポリープ
• 食道胃静脈瘤　など

あんどうクリニックの胃カメラ検査の特徴

苦痛の少ない胃カメラ検査

内視鏡検査は一度でもつらい経験をしてしまうと二度と検査を受けたくなくなってしまいます。当院は「優しくていねいな検査」をモットーにしております。
使用する内視鏡は富士フイルム社製の最新機器でわずか6mm弱と細く挿入時にほとんど違和感のないものです。
また当院では鼻からの挿入(経鼻内視鏡検査)、口からの挿入（経口内視鏡検査）どちらにも対応しております。
さらに当院では検査の苦痛を除去するために3つの方法を準備しています。

鎮静剤（静脈注射）を用いる方法

ベンゾジアゼピン系の鎮静剤を用いて、ほぼ眠ったままの状態で内視鏡を受けることが可能です。当院で使用する鎮静剤は日本消化器内視鏡学会のガイドラインにおいて推奨されている安全なお薬で、検査に対する不安の強い方、以前の検査時に嘔吐反射が強かった方などにおすすめです。
ただし、検査後にはしっかり目を覚まして帰っていただく必要があり、通常検査の場合よりも在院時間が長くなるといったデメリットもあります。

鎮静剤および鎮痛剤（いずれも静脈注射）を用いる方法

恐怖感を伴い嘔吐反射が強い方には鎮痛剤も併用します。鎮静剤の使用量には上限がありますので、過去に効果不十分だったと申告された方には鎮痛剤も併用します。
当院で使用する鎮静剤および鎮痛剤は2013年に日本内視鏡学会が作成した鎮静に関するガイドラインに準じた薬剤を使用し、安全に検査が行えるよう推奨される投与および管理方法を採用しています。

鍼を併用する方法

当院では鎮静剤や鎮痛剤が効かないからといって、投与量をやみくもに増量はしません。
当院独自の取り組みで鍼による緊張緩和を実施した上で適量の鎮静剤や鎮痛剤を投与します。鍼は筋肉の緊張を緩和するだけでなく副交感神経優位の状態に導き心身両面でリラックスさせることもできます（鍼代は別途かかります）。
不安のある方はぜひ医師にしっかりと内容を確認し、ぜひご自身の健康のためにお役立てください。

胃内視鏡検査（胃カメラ）の流れ

• 01

  事前の診察

  問診を含めた診察を行います。検査前に休薬が必要な薬もあるため、事前に確認させていただきます。（とくに糖尿病の薬と血液をサラサラにする薬、インスリン注射）
  診察後、検査日をご予約いただきます。

• 02

  検査前日

  検査前日の夕食は21時までに済ませ、以降は食事をしないでください。水分摂取は可能です。

• 03

  検査当日

  当日の朝食はとらずに来院されてください。水、お茶、スポーツドリンクは摂取可能です。
  ただし、血圧が高いままだと検査ができない場合があるため、高血圧のおくすり（血圧をさげるくすり）は原則内服して来院してください。

• 04

  ご来院

  ご予約いただいた時間に当院へお越しください。

• 05

  検査前の準備

  咽頭麻酔を行います（所要時間：10分程度）。希望される方には、鎮静剤の注射を行います。当院では特別なご要望のないかぎり安全確保のため点滴ルートから投与いたします。

• 06

  検査実施

  検査に必要な時間は5〜10分ほどです。鎮静剤などを使用した場合、眠った状態で受けることになります。

• 07

  休憩

  鎮静剤を使用した場合は、効果が切れるまで30〜120分ほどベッドで休憩いただきます。
  薬の効果が切れる時間には個人差がありますので、余裕をもったスケジュールをおすすめします。

• 08

  説明

  目が覚めたのち、実際に撮影した画像などを用いて、医師から検査結果の説明があります。

ピロリ菌に関して

当院ではピロリ菌の検査はもっとも侵襲が少なく、信頼性の高いUBT（尿素呼気試験）を採用しています。この検査は食後4時間経過していれば可能です。
粘膜から生検鉗子で組織を取る迅速ウレアーゼ試験も可能ですが、患者様の経済的負担が大きいだけでなく、出血を伴う侵襲的な検査であり、正確性もUBT（尿素呼気試験）に劣ることから当院ではほとんど実施しておりません。
日本人は多くの方がピロリ菌に感染しており、ピロリ菌感染者は、感染していない人に比べて胃がんのリスクが20倍以上高いと推察されております（特に50歳以上の方の感染率は60%以上）。
ピロリ菌は幼児期に感染が成立することがわかっていますが、一度胃粘膜に住みつくと、炎症を誘発して慢性胃炎や胃潰瘍の原因となります。またこの慢性胃炎が胃がんの発生に強く関与することが分かっています。
炎症が軽い若いうちに除菌することが胃がん発症の予防につながります。
喫煙者、塩分摂取の多い方、ビタミン摂取不足、糖尿病の方は胃がんのリスクがさらに高くなるので要注意です。
※胃酸抑制剤の胃薬や抗生物質などのピロリ菌に対して静菌作用のある薬剤を内服中の方は偽陰性となる可能性があるため、これらの薬剤の投与の中止または終了後に実施します。