大腸カメラ検査とは、肛門から内視鏡(ファイバースコープ)を挿入して、大腸(上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸)や直腸などの下部消化管を直接観察する検査で、大腸の炎症性疾患、出血性疾患、がんなどの腫瘍性病変を診断することが可能です。
大腸がんの発生数は年々増えており、女性死亡数1位、全体での死亡数2位と上位に位置しています。大腸がんは内視鏡治療可能な状態で発見されれば、完全に治療することが可能です。またポリープ(大腸腺腫≒前がん病変)の状態で切除すれば、大腸がん死亡リスクを減少できるという大規模な研究報告もあり、大腸ポリープは積極的に切除することが勧められています。
当院では日帰り可能な新しい治療手技であるコールドポリペクトミーといわれる切除方法で実施しております。
自治体や会社のがん検診(便潜血検査)で精密検査となった方や、便通異常(便秘、下痢)、血便、下腹部痛など腹部症状を認める方、大腸がんの家族歴のある方には検査をお勧めいたします。
福岡市東区にあるあんどうクリニックでは、大腸がん診断に威力を発揮する拡大内視鏡機能を搭載した最新型内視鏡装置による検査を実施しています。
毎週火・金・土曜日は、日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医の女性医師による検査を実施しています。
女性の大腸がん罹患率の高さの原因のひとつに、「検査への恥ずかしさ」が考えられます。
しかし、それが発見の遅さにつながるおそれも、同時に考えられるのは間違いありません。
福岡市東区にあるあんどうクリニックでは、女性医師による大腸内視鏡検査、そして肛門疾患の診察を実施していますので、検査に不安や恥ずかしさがある方は、気兼ねなくご相談ください。
当院ではゆっくりしていただくために個室を準備しております。
個室にはテレビとベッドがありリラックスできる環境で検査の準備をしていただきます。
検査を受ける方専用の洗浄付きトイレは4つ準備しており、患者様お一人お一人専用のトイレになるため、安心してお使いいただけます。
また個室が落ち着かない方は一般外来とは別の内視鏡検査を受けられる方専用の待合室があり、多数の雑誌などを準備しており環境を変えながら準備をしていただけます。
※2回目以降の方は、自宅で腸管洗浄液内服後の来院も可能です。
当院ではやさしく丁寧な検査を実施するように心がけております。
当院では95%以上の方がほとんど苦痛を感じずに終了していますが、異物であるカメラを体内に挿入されるわけですから不安も大きいと思います。大腸内視鏡検査には2種類の苦痛があるといわれています。
ひとつは、固定されていないS状結腸が伸びたときの痛みです。
S状結腸は個人差の大きい部分で痛みのないようにていねいにやさしくたたみこみながら挿入しますが、手術歴のある方は癒着によりどうしても腸が伸びてしまうケースがあり、数秒間おなかを圧迫されたような感覚があります。
もうひとつは観察時に送気することで、大腸をふくらませたときにガスが溜まった感触があります。当院では検査の苦痛を除去するために日本内視鏡学会の作成した鎮静のガイドラインに沿った方法を準備しています。
ほぼ眠ったままの状態で内視鏡検査を行うことが可能です。検査に対する不安の強い方、以前の検査時に苦痛を伴った方などに勧めております。この場合、検査後にはしっかり目を覚まして帰っていただく必要があり、通常検査の場合よりも在院時間が長くなるといったデメリットもあります。
癒着が強い方、腸がたわみやすい方には通常よりゆっくりかつ丁寧に苦痛がないか確認しながら挿入しますが、それでも残念ながら痛みを伴う場合があり鎮痛剤を併用することもあります。また以前苦痛を伴った方には最初から積極的に使用します。
これまでどうやっても苦痛を感じた経験がある方には鍼によって副交感神経を優位にした後に鎮静剤を用いリラックスさせることもできます。
当院で実施する鍼は元筑波大学教授、西條一止先生より教えていただいたエビデンスの多い方法で交感神経優位となった体の緊張を緩和しリラックスさせます。
緊張が強い方には鍼により緊張を解いて鎮静剤を用いるとさらに苦痛は緩和します(鍼代は別途かかります)。
当院では最新の炭酸ガス送気装置を用いて観察します。挿入時にはほとんど送気しませんが、観察する際には通常「空気」によって腸管を膨らました状態で行います。
この場合、検査後の腹満感(おなかのハリ)が強くでる場合があります。これは苦痛の原因(ガスが溜まっておなかがパンパンとなり苦しい感じ)となります。
炭酸ガスは空気の数百倍の吸収率であるため、検査後のおなかのハリはほとんどなく、検査後の腹部の不快感を軽減することができます。
大腸内視鏡検査を有意義なものにするためには、この検査前に下剤を飲んで大腸を空の状態にする「前処置」がもっとも重要です。
便が多く残っているとスコープが挿入しづらく、また便がレンズに付着すると映像が得られず、早期がんや小さなポリープの見落としにつながります。
前処置の進み具合には個人差があり、早く終わる方もいれば、なかなか終わらない方もおられます。
当院は1日に2件の予約枠を設けています。
そのため、患者様の状態にあわせゆっくりと前処置・リカバリーなどの時間がとれますが、予約をする際はできるだけ時間に余裕がある日をお選びいただけるようお願いいたします。
問診を含めた診察を行います。検査前に休薬が必要な薬もありますので、事前に確認させていただきます。腸管の閉塞を疑わせる症状など、強い腹部症状を認める場合など内視鏡検査が望ましくない場合もあり、検査前に来院していただき事前の診察が必要となります。
基本的には診察後、検査日をご予約いただきます。
ただし血便が続き、治療方法を確定させるために早期診断がベターと判断した場合は、下剤など前処置なしで検査を行うこともあります。
前日の21時以降は食事をしないでください。水分摂取は可能です。
前日内服用の下剤を服用してください。
当日の朝食はとらずに来院されてください。水、お茶、スポーツドリンクは摂取可能です。
内服薬のある方、糖尿病治療中の方は事前に医師、看護師に確認をお願いいたします(血圧のおくすりは原則飲んできていただきます)。
ご予約いただいた時間に当院へお越しください。
前処置用の腸管洗浄液を内服していただきます(1000〜2000ml程度)。
大腸を空っぽにするため、前処置に要する時間は個人差がありますが、3時間前後と考えていただくとよいでしょう。
大腸内が空になったのが確認できたら、鎮静剤を投与します。
もちろん鎮静剤なしでの検査も可能ですので、遠慮なくご相談ください。
肛門から内視鏡を挿入して、大腸から直腸まで観察します。
検査の所要時間は20分前後ですが、ポリープが見つかり切除する場合は、詳細な観察も含め、1個につきさらに5〜10分かかります。
鎮静剤を用いない場合でも着替えを含めて20分ほど休んでもらいます。
ポリープを切除した場合は止血剤の点滴を行うため、ベッドで60分〜120分ほど休んでもらいます。
鎮静剤を用いた場合はベッドで60分~150分ほど休んでもらいます。
検査で撮影した画像を見ながら、検査結果について詳しくご説明します。